誤読を減らす「読点(、)」の使い方とは?

文章を書くときに、盲点なのが「読点(、)」の使い方。今回は、以下の記事と新書に書いてある「読点の打つべきポイント」を、2つに絞ってまとめてみます。


◆「出来事」と「出来事」の間に打つ

新書には、テンの打つポイントとして、こんな事例を用いて説明しています。

『学校から帰ってきてから彩ちゃんと渋谷へ映画を見に行ったがつまらなかったので途中で出てきてカフェで話していた』

この文に書かれている5つの出来事を、全く区切らずに書いてあるので、分かりにくくなるのです。

『学校から帰ってきてから、彩ちゃんと渋谷へ映画を見に行ったが、つまらなかったので、途中で出てきて、カフェで話していた』

テンによって、5つの出来事の切れ目が示されました。テンからテンまでの一区分が出来事一つに対応しているのがわかるでしょうか。
— P89

読点の役割は、文の骨組みをハッキリ示すこと。文によって温度感が違うため一概にまとめられないとは思いますが、出来事1つに対して読点1つ、と覚えておくと、忘れにくいです。

 

◆ 長い修飾語の直前に打つ

この項目については、ライフネットジャーナルと新書で両方同じようなことが書いてあったので、両方のいいところをかけ合わせたタイトルをつけてみました。

新書ではこの項目について、こんなふうに書いています。

『彩ちゃんがフランスで修行したシェフのレストランに連れて行ってくれた。』

ごく普通の文のようですが、このままでは誤解を生むおそれがあります。フランスで修行したのはシェフです。でも、読み手は「彩ちゃんがフランスで修行した…」まで読んだところで、一瞬、「彩ちゃんが修行したのかな」と思ってしまいます。一箇所もテンがないために、誤読の元になります。

『彩ちゃんがレストランに連れて行ってくれた』

この文の途中に、「フランスで修行したシェフの」ということばが割り込んだのです。こういう場合、割り込んだ部分の直前にテンを打っておくと、誤読が避けられます。
— P90

また、ライフネットジャーナルの記事では、以下のように書いています。

『日本語の作文技術』の著者の本多氏は読点の「第1の原則」として、「長い修飾語が2つ以上あるとき、その境界にテンをうつ」と説明します。

『渡辺刑事は血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた。』

この文例でいうと、「追いかけた」という述語に、「渡辺刑事は」「血まみれになって逃げ出した賊を」という2つの修飾語がかかっています。

なので、その境界線にテンを打てば、「血まみれになって」という言葉が、事実とは反対の意味に誤解されることがなくなるのです。

長い修飾語は読点がないと、どこの部分を修飾するのか一目でパッと見て分かりにくい。読点は、文章のスパイスでもあるので、修飾語が2つ以上つける場合は、テンを入れた方が良いと思います。。


正直なところ、読点には「〇〇だったときには必ず◎◎する」という法則があるわけではありません。そういう法則を編み出すよりも、自分で文章を書きながら「この文はどうすれば誤読されにくくなるかな?」と考える方が、よっぽどテンの打ち方の精度が上がるはずです。

個人的には、上の2つのポイントを意識しながらも「一目で読めるところ(だいたい13文字?)」でテンを打つようにしています。2つのポイントでテンをつければ確かに分かりやすくなるけど、それを意識しすぎると、どうしてもテンが多くなってしまうからです。なぜ13文字なのかは、ぜひこの記事を読んでみてください。

あと、テンの位置をどうこう変えるよりも、実は、言い方を変えてしまう方が分かりやすいこともあるので、最終的に「どちらが読みやすいか?」と意識して書くことは大事にしたいです。


\\ まとめ //

ⅰ)  出来事と出来事の間に打つ
ⅱ) 長い修飾語の直前に打つ

この2つを気をつけると、誤読を少なくできて、読者にとってストレスが少ない文章を書くことができるように思います。

Taichi Hirano